本願寺の菊の門。これほど立派な紋を付けているのは初めてである。ここら辺は幕末の蛤御門の変で類焼し一切が燃えてしまったようであるが、人々の思いで再建されている。
残存思念という考え方がある。古くからある神社、仏閣、建物、仏像、土地等、人がそこで何か思いを念じた場所は古ければ古いほどその念が募り、そこで新たな思いを念じれば、今までの思いと相まって善の思いは善に、虚の思いは虚に波及する。すなわち念じることが実現しやすい場所というものがある。京都という街はそのような場所がいたるところにあり、だからこそいまだに産業が栄えているといえるのだ。