【市場戦略】

2011/02/14 9:46:14

テーマ:孫子の兵法

【市場戦略】

●先発組と後発組のとるべき道
・その商品が成長過程のものか、成熟商品かで販売戦略は変わる。
・普及率60%が分岐点でそこを越えると買い替え、買い足し需要が多くなる。

●商品、動植物、企業には成長法則、ライフサイクルがある。
①導入期・・・グーの戦略。一点集中主義で突き進むこと。顧客層をセグメント化し、細分化し、地域限定、口コミ、チラシ型告知を多用する。この時期に出足よく売れる商品は初速が良いといって商品寿命が長い。
・トライアンドエラー。
・業種業態の絞込み。
・何でもかんでもはダメ。
・新製品の販売量の伸びは緩慢。
・直接競争商品がまだ無い。
・最上位高所得者層への販売が集中。
・製品仕様が頻繁に変更される。
・高い製造コストで赤字。
・製品が差別化。
・狭い製品ライン。
・高いマーケティングコスト。
・多大な広告費や調査費が必要。
・限定されたチャネル。
・産業需要の改革が必要。

②成長期・・・パーの戦略。拡大路線をとる。限定された消費母体から一般的購買層へ。上の階層から下の階層へ波及する。プラトー(導入後期の踊場)期の直後に本格化。
・成長期とは拡大化と多様化へ並行する時期。
・競争商品の追加、増加、後発参入。
・最初の大規模な製品改良。
・大量生産の開始。
・中所得層への重要性増加。
・販売チャネル拡大。
・各種ブランドの取り揃え。
・価格低下
・利益増加。
・選択的需要のスタート
・新製品の不況に対する抵抗力
・先発組みの戦略・・・自社製品に対する大規模な改良、差別化。流通チャネルの拡大、ブランドの多様化による併売店の濫立。→店ごとのシェアを確保すること。
・価格定価に対応する・・・製品ラインの多様化。高級品、スタンダード、特売品。利益の確保。

③成熟期・・・チョキの戦略。切り捨てること。成長期における拡大路線からの変更。
・利益率が落ち込む。
・伸び率が停滞。
・占拠率の低い製品の切捨て。
・普及率60%で成長期から成熟期に移行する。マスターゲットの限界。
・低価格支配。
・広告力、ブランド力が影響力を失う。
・メーカーとディーラーの対等化。
・占拠率が売上伸び率を決定。
・景気変動の影響は企業ごとに訪れる。
・対応法・・・頻繁なモデルチェンジによる差別化。品質、デザイン、用途の差別化。細分化、サービス競争による利益率の落ち込み。広告投入量の減少によるセールス量の増加。人件費増加。寡占化。ナンバーワンをいくつ持っているかで利益率に差。強者の戦略、弱者の戦略の明確化。

④飽和期・・・飽和点を超えて昨対比が落ち込み始めたらこの時期。占拠率の低い企業から脱落する。地域別、製品別、得意先別に自社の占拠率を測定し立場を理解する。強い製品、強い地域はどこか。一点集中主義。

⑤衰退期

●新期参入のタイミングは成長曲線の中で4箇所ある。

①デシピーク・・・飽和点(ピーク)の10%の時点。導入期や開発期の終了点。ここを過ぎると成長期に入る。

②プラトー(高原状態)・・・導入後期から成長期に発生する横ばい状態。上位層に導入が終わって次層に移るときの通過点。商品の8割に起こる。高級品として売り出した場合高所得層に一巡すると一時期成長が止まる。期間は半年くらい。その時期を見定めてなお成長するようであれば後発が参入する。そのときの後発の戦略は先発に対し真っ向からぶつかるのではなく、細分化して一味違った製品展開が必要。

③ターニングポイント・・・成長期の終わり。成熟期に入る。

④ピーク・・・飽和点。各商品群でその数値は異なるが全世帯の60~80%くらいに普及。ここを過ぎて少しすると衰退期に入る。

●各成長段階のステージごとに発想の転換が必要。その時期と予測を誤ると強者が弱者に転落する。その原因として、

①後発が参入してくる時期を予測できなかったか読み違えたとき。

②強者であることで油断して転換の発想を持たなかった。

③成熟期に「カット」を行わず、水ぶくれになった。
・プラトー期に後発の参入を予測できず、練りに練った広告、販売戦略で一気に先発のイメージを印象つける
・成長曲線の節目に的確な転換の戦略をとることで後発でも強者となる。

●市場参入時の価格戦略には二つのポイント。

①最上位層向けに参入したときに、はじめてつけられる標準価格・・・導入価格。
→市場対象顧客を明確にして標準価格をやや上回った価格で市場参入すること。標準価格を下げて参入すると上層部にそっぽを向かれる。

②一般大衆層向けに参入したときにはじめてつけられる標準価格・・・大衆価格。
→強者や先発に比べて2割以上の低価格を出す。