強者と弱者

2011/02/12 14:35:22

テーマ:孫子の兵法

【強者と弱者】

●強者とはある一定のカテゴリーや単品において市場占有率が26.1%以上を占めるコト。それ以外はすべて弱者となる。自らの立場を理解すること。本業以外に対する挑戦は、弱者の立場であることを理解する。本業が強者だからといって、そのつもりで挑戦することは危険

●弱者の法則・・・商品力、営業力、財務力の違いが売上の違いになる。狭い地域での局地戦を展開すること。一人が一人を狙い打ちする個別対応型になる。接近戦。

●弱者の戦い方・・・狭い範囲での局地戦。一騎打ち。接近戦。一点集中攻撃。陽動作戦により撹乱し、注意をそらす。マメに足を運び、フェイストゥフェイスを作り足で攻める。

●強者の法則・・・確率戦。一人が何人もの相手をすること。相手が視界に入らない広域戦。一人が複数を同時に相手する仕組みがあること。遠隔戦。

●強者の戦い方・・・広域な総合戦で、一人が多数を標的にでき、接近戦を避け、間接的、遠隔的な戦闘場面を作り、圧倒的な兵力、物量で包囲戦、誘導作戦で相手を引き回す。

●この法則の前提は双方の商品力が同じこと。逆にいえば弱者でも商品力が上であれば勝てる可能性があるということ。

●強者と同じ土俵で戦ったら弱者に勝ち目はない。

●己を知ること。強者に対する自分を知ること。ライバル会社と自社の比較。社員数、創業年数、得意先数、財務力、売上高、営業力を知ることで自社の強みと弱みを確認する。

●強者が弱者の戦略を取ったら弱者はさらにシェアを落とす。不況の時代は根こそぎもっていかれる。

●新規参入者はたいてい後発組であるため、弱者である。それでも参入するならば、勝てる見込みを持ち、科学的なマーケティング戦略が必要。好況時であれば総需要が伸びていたために誰でもが成功できたかもしれないが現在は不況であり、限られたパイを奪い合う状態であり、勝者と敗者の差は歴然としてくる。

●製品戦略・・・強者=フルライン戦略。弱者=一点集中

●接近戦・・・顧客に接近すること。訪問、直販、チラシ、ローラー作戦。
・強者=広範囲へのカタログまき、展示会、新聞、テレビ告知、遠隔戦、マス
・弱者=不特定多数を対象とすべきではない。徹底した顧客管理による集中セールス。セグメントされた地域の顧客をしらみつぶしにまわりニーズを調べる。フェイストゥフェイス。スキンシップ。
・弱者が事を運ぶには隠密裏に進めること。陽動作戦をとり、ゲリラ戦法を取ること。
・弱者は強者との正面衝突を避けること。

●現代のような成熟社会は強存強栄であり、共存共栄の時代ではない。
・強者しか生き残れない時代。強者とは? 大きいことが強者足り得る時代ではない。個々の細分化された領域でひとつでも多く勝つことが必要。
・スケールデメリットという発想が必要
・成熟期においては大規模のメリットを求めるのは難しい
・小さい区域で勝ちつづけることが重要。そのためには手間がかかり単価も下がるが小市場に特化した形が必須
●兵力の逐次投入は愚策。すなわち、広告宣伝を小出しにしたりせず、インパクトは一瞬に劇的に

●成熟期の現代は個々の細分化された領域、小さい市場の商品、小さい地域、小さい得意先でナンバーワンとなること。これが強者の立場となり、究極的に大市場での勝者となる足がかりとなる。

●何でも良いから必ずナンバーワンをつくること
・地域、得意先、商品のナンバーワンつくり
・ナンバーワンの強さは得意先数、営業職の多さとその情報がもたらす正確な判断

●量より質。攻めと守りのバランス。攻めなければ得点できない。成果が出ない。待っていてはだめ。

●強さと弱さ。営業、製品、得意先ごとに考える。

●ストックとフロー。既存客というストックと今後一年間の新規客というフローのバランス。

●差別化とは同業他社との競争であり、その他社を明確にすること
・どの顧客を相手に差別化するのか
・今、売上をあげるためには他社の得意先を取ること。
→他社のサービスに比べてよほど優れていないといけない
・自社の将来的期待感や安心感、イメージの良さがあること
・競合他社よりも常に先をいく差別化
・差別化ができなければ価格競争に陥る

●重点化の必要性
・現代は数打ちゃあたる時代ではない
→商品やプロスペクトの中で何に標的を定め力を集中していくか
・一点集中主義の徹底
・狙い撃ちはあくまでも全体で勝つためのワンステップ。目標が達成されたら次のステップに移る。
・狙い撃ち=地域、業種、商品、顧客
・一週間の業務時間のうち最も優先すべき顧客に対して充分な戦力を使った対応が出来ているか。方法論は正しいか。成果を上げているか。

●狙い撃ちと差別化を組合わせて展開すること
・全ユーザーに月一回のアプローチの実現

●狙い撃ちを科学する

●過去の自分の固定観念や先入観をゼロにすること

●現代のような市場環境のめまぐるしい変化の時代に過去の経験を持ち出し判断することは危険

●必要なことは現在のターゲットの状況と事実の把握

以上