古事記や日本書紀にも書かれている山幸と豊玉姫の出会いのシーン。
山幸すなわち彦火々出見尊(ひこほほでみのみこと)は、兄である火闌降尊(ほすせりのみこと)から大切な釣針を魚に取られてしまったことをひどく責められ、海の都に探しに出かけたのでした。
釣針がなかなか見つからず、疲れきって玉の井戸の傍らに立つ桂の木陰で休んでいると、水を汲みに来た豊玉姫・玉依姫の姉妹から事情を聞かれ、尊に心を惹かれた姫の案内で海の中にある竜宮城に導かれたのでした。
この場面を描いたのが明治時代に活躍した画家青木繁の「わだつみのいろこの宮」
10数年前、この絵を見たときになぜか強烈に惹かれてしまいました。
そして今回、その現場である二人の出逢いの場に、枕崎から鹿児島に向かう途中に偶然にも立ち寄らせてもらったのですo(^▽^)o
ここは開聞岳の麓、指宿にある遺跡「玉乃井」。
日本最古の井戸と伝えられています。
豊玉姫は毎日、ここに水を汲みに来ていたといいます。
そこで出逢った現場がここ。
彼は日向三代といわれる天皇家の先祖の一人。
天孫降臨で有名な瓊々杵尊(ににぎのみこと)を父に持ち、息子が神武天皇の父に当たる方ですね。ちなみに、あの絵に描かれている右側の女性が玉依姫といって山幸の息子、彦波瀲武盧茲草葺不合尊(うがやふきあえず)の妻となり、その子供が初代天皇となる神日本磐余彦尊(かむやまといわれひこのみこと)すなわち神武天皇となるわけです。
それにしても、今回の鹿児島枕崎はびっくりや感動の連続でした。
これもご縁ですね。
ありがとうございました。