養神

2012/04/25 9:31:31

テーマ:思うこと

「養神」(ようしん)と読みます。

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明治、大正、昭和という激動の時代に、当時の新聞投票で日本男児人気ナンバーワンとされた頭山満先生が揮毫された書で、私の実家にあったものを裏打ちして額装しました。
頭山先生とは、戦前に日本における思想家の一人で、犬養毅先生と朋友で、孫文を助け各方面で大変政治的思想的に影響力をもち、私の家もとてもお世話になっていたようです。

この書の意味は「精神を養え」ということ。インドの革命家で新宿中村屋の婿であるビハリ・ボース氏の部屋にも同じものが掲げられていました。

人は三位一体の存在

第一面は肉体
肉体とは地球上における三次元世界で物質面を表し、金、力、権力、地位、名誉、名声、所有欲、セックス、食欲、肉体的刺激と満足、安全といったもので、先祖からの連綿としたDNAにその基準が宿る。

第二面は精神
精神とは自らが挑戦するに値すると感じる価値ある考えや思いつき、ヒラメキ、目標、理性、顕在意識、友情、創造性であり、新たな考えや思いつきという刺激、新たな目標、新たな挑戦、個人的成長といった今生の自分が築き上げてきた過去の経験や影響されたものにその基準が宿る。

第三面は魂
魂とは本来完璧な存在であり、その魂が人間に宿ることによって経験できるすべての事柄、直観、ひらめき、霊的アイデンティティ、人生の目的、神との関係、成長への道、霊的な成長、最終的運命、喜びや悲しみ、怒りや苦しみ、悩み、その全てをよしとして体験すること。

人として生きる喜びは、いずれかに偏りすぎることなく、この三位一体のバランスを保ちながらそれぞれの満足を実感して生きること。
その中でも特に重要なのは第二面である精神性。これこそが自らの拠り所であり、ここの修養が肝心要。
何をしてもいい、どこで生きてもいい。
自分の思ったとおりのことをするために生まれてきたのが人間。
心でひらめいたことを言葉にして行動することで、形ができるのです。
他者に定められた運命などなく、すべては自らの心の思うとおりになっていくのです。
そんな言葉を今に伝える書と感じています。