【顧客戦略】
●顧客階層区分
①最上位層・・・3~4%。価格に左右されない。新しい物は一応買う。金銭に不自由なし。
②先買い層・・・10~15%。下から這い上がってきた経験がある層は最上位層に対する対抗心と、コンプレックスの裏返しの自己顕示欲が強い。自慢と見せびらかしのための消費行動が多い。最高級志向ながら、価格に敏感。世間体を気にする。知識欲旺盛。新製品への関心が強い。
③追随層・・・30~35%。成長期の担い手。流行には敏感だが、すぐには飛びつかない。周囲の影響大。流行を追う中心的存在。「みんな買っているから」が購買動機。上の層に対するコンプレックスはない。景気に左右されやすく、価格に敏感。好景気のときは上の層に引きずられるが、不景気のときは下の層に引きずられる。
④一般大衆層・・・40~50%。浸透層。「安ければ買いましょう」という感覚。安さがベスト。ブランドや有名人のような後光効果に影響を受ける。
●市場参入時には、どの層をターゲットにするのか、コンセプトを明確にする。
①最上位層狙い→顧客のリストアップが可能でセールスが直接訪問し商品説明やデモンストレーションを行う。弱者の戦略。一点集中販売ができること。きめ細かいアプローチ。インフォーマルなサークル活動。
②一般大衆狙い→大量販売を狙う。後発の戦略。先発が後発を引き離す目的で、自ら大衆的、単位コストが低い物。先発や強者より低価格で勝負するのが必須。量産可能、サービス、日用品、消費財、流行の法則の上から下へというものに逆行。