資本主義論

2011/02/17 8:52:13

テーマ:孫子の兵法

・時代が変わればその中心も変わる。都市が変わり資本家が変わる→経済主体が変わるということ

・現代は過去の成功を捨て常識を捨てる競争に勝つこと

・革新とは創造的破壊である。創造的破壊から革新が出来ること

・資本主義の命は革新にあり。利子利潤はそこから生まれる

・企業の規模はいまや問題ではない

・過去を無視して今までとは全く違った新機軸を創始してやりぬく実行力のある企業家の試行錯誤こそポイント

・資本主義の精神とは、
①労働それ自体を目的とし尊重する。
②目的合理性を持つこと。
③利潤、利子を正当化、倫理化する。
= 現在の職業を天職とする→今に満足をして将来に夢を持つ

・行動的禁欲が必要
= あらゆる他の事柄への欲求を全て抑えて、そのエネルギーの全てを目標達成のためにそそぎ込む行動様式。一つのことに専念し、他を見ないこと

・資本主義の経済要諦は競争が原則である

・資本主義には前期的資本主義と産業資本主義がある
→ 前期的資本主義 = 金は使うもの。一攫千金、投機的、浪費
→ 産業資本主義 = 節約して投資する。金で金を生む行為

・自由なイマジネーションと敢為の精神を殺し、革新とベンチャーの出現を阻止しているのが官僚制である

・企業家とは先見性と独創性、決断力と実行力に溢れ、目的達成のためにはいかなる努力をもいとわずに行動的禁欲をなし得る人物であること。高い見識とプライドを持つ人物が排出することが発展の基礎である

・競争があるにもかかわらず利潤が消滅しないのはそこに革新があるからである。企業家は革新という創造によって創業者利益を手にいれることができる。しかしながらこの利潤は革新が模倣されることによってやがて消滅する。そこで利潤の鍵は革新が不断に行われるかどうかにかかる

・革新をもたらす企業者こそ資本主義発展の原動力である。新しいものを創造するものこそ主役である

・企業者とは経営者ではない。創造的なやり方で新しくできる人である。創造的破壊ができる人である

・革新とは
①新しい商財や品質財。
②新しい生産方法。
③新しい販路や流通。
④新しい供給源。
⑤新しい組織を作り出すこと

・企業者が革新を行わず、経営者になったらそれを企業者とは言わない

・企業者とは万事を実行できる人である

・企業者の本領は試行錯誤にあり

・資本主義が発展し大企業の時代になると、官僚化された大企業の事務員(専門家)がこれを行うようになる。革新が資本主義の命であるが、それを行う主体が天才的英雄から官僚的専門家へと変換することで日常化し自動化することで資本主義は衰退する。

・小企業が大企業になるに従い、企業は官庁化する。官庁化した組織内での革新は会議の中から生まれ、一個人のヒラメキやインスピレーションから発するものとスピードが全く違う。敏感さを失えば利潤獲得にも鈍感になり利潤原理が失われれば競争原理が失われ市場から自由が無くなる

・企業家として常に革新を行い新たな仕組みを出し続け利用者の要求を満たすためには、日々の間断のない研究と努力が絶対に必要である。しかしながら多くの人は一度や二度の成功、それも大成功をしてしまうとその体験の上に維持の気持ちが沸き起こり新たな挑戦をしなくなる。企業家は革新を続けることで企業家として存在し、それを維持させるための能力はまた別である。企業家とは新たなことを作り出し好奇心を持って物事を観察しそこから何か人の役に立つ便利な仕組みや新たなものを作り出すことが使命である。その仕組みを発展させ、その仕組みのための組織を作り維持させるようにすることはそれはそれで大変な努力が必要なのである。しかしながら初期においては組織化が出来るところまでは企業家として従事できないとその業務に持続性はない。

以上
資本主義論のレジュメより