戦略と戦術について

2011/02/08 22:18:18

テーマ:孫子の兵法

戦略と戦術について

私が前に講義した、孫子の兵法を基にした現代版の企業向けメモです

ご参考にどうぞ(^_-)-☆

●マーケティングとは、自社の戦略を確定するために市場調査すること・・・対顧客、対競合相手。次の一手を決める市場占拠法。新規参入、多角化のタイミング。そこには突き放す差別化と追撃する差別化の違いがある。
対象地域を攻略すること・・・局地戦で勝利を重ね、中心都市を一気に落とす。戦略の原点は細分化。状況、条件、場面、範囲の違いを考慮にいれる。その中から勝つためのベストの方法を考えること。市場占拠率を上げること。市場の拡大がない中でいかに占拠率、シェアを上げることが出来るか。

●戦略力と戦術力。
・戦略=目に見えないもの、やたらに変わらないもの。全体の意思統一ができているもの。全体が同一のコンセプトで動いているもの。
・戦略=商品戦略、流通戦略、製品戦略、価格戦略、地域戦略。
・戦術=目に見えるもの。営業行動、広告宣伝、キャンペーン。
・願望や期待を確信として打ちたてることが戦略。
・競合との戦いに勝つためには戦略が必要。
・戦略的発想の基本は勝つための手順や方法を考えること。
→ 勝てるところには力を入れ、勝てないところは手を引くこと。撤退は本来恥ではなく戦略の一部。

●現代は右肩上がりの経済成長はもはや過去の物。多くの商品の普及率はピークに達している。その中で戦略的に体質改善するには発想の転換が必要。過去の経験から来る先入観、固定観念は捨てること。過去の延長線上に未来はない。過去をゼロとすること。過去のトレンドから来る未来予測は全く当てにならない。勝利をつかめる科学的法則をつかむこと。

●全戦力の三分の二を戦略力に、三分の一を戦術力にあてること。
・マーケティングの配分も二対一にすること。
・製品開発力対営業力も二対一。
・思考時間と実行時間も二対一。

●戦略がうまく機能し、実績を上げられるかは情報の量と精度。危機管理とは、膨大な情報の中から、最悪の事態を予測して、最小のリスクで乗り切る選択をすること。

●大きな地域でマーケットを一気に攻めることは無理。限られた地域での勝利を繰り返すこと。一点集中勝利を繰り返すこと。

●中小企業が弱いのは規模ではなくナンバーワンを持っていないから。中小企業でもナンバーワンを持っているところは強い。利益もナンバーワン企業に集中する。

●現代はレース型の競争からゲーム型の勝負。
・レース型・・・着順争い。売上、利益、従業員数、量的拡大が第一目標。2位や3位でも生きていける分け前がある。
・ゲーム型・・・陣取り合戦。全体のパイの大きさが変わらない中で、どれだけシェアをとるか。ゼロサム。オールオアナッシング。着順による順位ではなく勝敗を決める。勝者は一名。ナンバーワンのみ。勝ち方のルールを熟知して、経験を重ね、場数を踏んで来たものが有利。レースとしての速さより、考える力があること。相手よりも先を行く方法を常に考えること。

●現代のような成熟期と不況期が重なる時代には差別化が重要な戦略。弱者は強者とは一味違った物で勝負すること。商品、地域、顧客の差別化とともにその対象を
①自社の過去の路線に対する差別化・・・自社の戦略の根本的転換、過去の習慣を変えること。
②強者に対する差別化・・・局地戦を選び、一騎打ちに持ち込み、接近戦で一点集中すること。
③先発企業に対する差別化・・・先発企業のまねをして追いついたためしはない。後発が逆転するためには差別化戦略が絶対に必要。
④上位の地位にある企業に対する差別化・・・ナンバーワンの企業は下位の企業にミートする。足元の敵をたたく。弱者が出したものと同一のものを強者が出すこと。

以上が戦略論の概論になります

ちなみに、結婚情報サービスのマーケットサイズは全国で216億円です
自社商圏のマーケットサイズはそれに商圏人口を日本人口で割れば出ますよ(^_-)-☆