孫子の兵法【彼を知り己を知れば】

2011/02/08 9:30:08

テーマ:孫子の兵法

【彼を知り己を知れば百戦あやうからず】

ビジネスにおいて新たな市場に挑戦する時や、次のアイテムを投入しようとする時、その市場がどうなっているかを調べることをマーケットリサーチといいます

自分で出来る範囲で調べるもよし、調査専門のプロに頼んでもよし

ただし正解はありません

あくまでも、調査結果から出てくる数字に対して、ビジネスの見込みがあるかどうかの最終決断をするのは自分の判断ということに成ります

押さえるべき視点は

1、全体の大きさ・・・対象となる市場の地理的範囲と人数。すなわち商圏の大きさと人口

2、その中で扱うアイテムの販売総量・・・マーケットサイズといわれるもので、各ジャンルごとに集計されています。ちなみに宝飾業は9千億円、眼鏡は4千億円、時計は5千億円、呉服は3千億円、ブライダルは2兆円といった感じ。この数字を商圏人口で割れば、目的の市場の全体販売量が出ますね

3、その市場の中で目標とするシェア・・・73.9%(独占)、41.7%(相対的安定値)、26.1%(下限目標、この数値を超えれば強者)、その下に19.3%、10.9%、6.8%、2.8%。
シェアの算出においては、競合他社の量と質も考慮に入れること
自社の取り扱う商品は一流だから売れないはずがない!などという精神論はドブに捨ててください
この数値は自社全売上で考えても良いし、ひとつのカテゴリー、アイテムで考えても良いですね。
ただし、自社の力を客観的に見れなければなりません。
販売員五人の店で、小売をしようとする場合平均単価5万円の商品を扱うならば一日5件、年間1億円が御の字ということ。
パン屋さんなら平均単価250円で1000個毎日売れば、年間1億円のお店になる。
売上とは客数x単価ですからね。

4、取扱商品の独自性、希少性、オリジナリティ。

5、その目標を達成するための内部スタッフの士気の高揚

ひとまずここを押さえておけばあとは行動のみ

1%のひらめきと、99%の努力があれば思いは達成できます(^_-)-☆

この部分を説明しているのが

孫子の兵法【謀攻篇】

故知勝有五。
知可以戦、與不可以戦者勝。
識衆寡之用者勝。
上下同欲者勝
以虞待不虞者勝。
将能而君不御者勝。
此五者知勝之道也。
故曰、知彼知己者、百戦不殆
不知彼而知己、一勝一負
不知彼不知己、毎戦必殆

ゆえに勝(しょう)を知るに五あり。
戦うべきと戦うべからざるとを知る者は勝つ。
衆寡(しゅうか)の用を識(し)る者は勝つ。
上下(じょうげ)の欲を同じくする者は勝つ
虞(ぐ)をもって不虞(ふぐ)を待つ者は勝つ。
将(しょう)の能(のう)にして君(きみ)の御(ぎょ)せざる者は勝つ。
この五者(ごしゃ)は勝(しょう)を知るの道なり。
ゆえに曰く、彼を知りて己(おのれ)を知れば、百戦(ひゃくせん)して殆(あや)うからず
彼を知らずして己(おのれ)を知れば、一勝(いっしょう)一負(いっぷ)す
彼を知らず己(おのれ)を知らざれば、戦うごとに必ず殆(あや)うし、と