七宝というコトバの語源

2011/07/27 6:00:31

テーマ:ジュエリー

七宝というコトバの語源は観音経と無量寿経にあります

無量寿経とは、阿弥陀仏がその過去生で法蔵菩薩として修行していた頃からのことが説かれているもので紀元100年頃に成立しています

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修行中の法蔵菩薩、後の阿弥陀仏

この中に書かれている極楽浄土とは、七宝から出来ていて広大であり、欲するものは何でも手に入ると説いています

一見、質素倹約に見える仏教にも、約2000年前から金銀瑠璃に代表される宝のことを説いていたのですね

菩薩が身に着ける宝冠や瓔珞。腕釧などは純金の宝そのものに他ならないのですから

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以下にその七宝を説く箇所を抜粋してみました

其佛國土 自然七寶 金銀瑠璃 珊瑚琥珀 硨磲碼碯 合成爲地 恢廓曠蕩 不可限極
(釈尊が阿難に仰せになるには、法蔵菩薩が悟って無量寿仏となった国土である極楽浄土とは、金・銀・瑠璃・珊瑚・琥珀・シャコ・メノウなどの七つの宝でできており、実に広々として限りがない、と)

悉相雜廁 轉相入間 光赫焜耀 微妙奇麗
(そしてそれらの宝は、互いに入りまじって眩く光り輝き、たいへん美しい)

淸淨莊嚴 超踰十方 一切世界
(そのうるわしく清らかなようすは、すべての世界を超えてすぐれている)

又其國土 七寶諸樹 周滿世界
(またその国土には、七つの宝でできたさまざまな樹々が一面に立ち並んでいる)

金樹 銀樹 瑠璃樹 玻瓈樹 珊瑚樹 碼碯樹 硨磲樹 或有二寶三寶 乃至七寶 轉共合成
(金の樹・銀の樹・瑠璃の樹・水晶の樹・珊瑚の樹・メノウの樹・シャコの樹というように一つの宝だけでできた樹もあり、二つの宝や三つの宝から七つの宝までいろいろにまじりあってできた樹もある)

或有金樹 銀葉華果 或有銀樹 金葉華果
(金の樹で銀の葉・花・実をつけたものもあり、銀の樹で金の葉・花・実をつけたものもある)

或瑠璃樹 玻瓈爲葉 華果亦然 或水精樹 瑠璃爲葉 華果亦然 或珊瑚樹 碼碯爲葉 華果亦然 或碼碯樹 瑠璃爲葉 華果亦然 或硨磲樹 衆寶爲葉 華果亦然
(瑠璃の樹で水晶の葉・花・実をつけたもの、水晶の樹で瑠璃の葉・花・実をつけたもの、珊瑚の樹でメノウの葉・花・実をつけたもの、メノウの樹で瑠璃の葉・花・実をつけたものもある。あるいは、シャコの樹でいろいろな宝の葉・花・実をつけたものなどもある)

或有寶樹 紫金爲本 白銀爲莖 瑠璃爲枝 水精爲條 珊瑚爲葉 碼碯爲華 硨磲爲實
(ある宝樹は金の根・銀の幹、瑠璃の枝、水晶の小枝、珊瑚の葉、メノウの花、シャコの実でできている)

或有寶樹 白銀爲本 瑠璃爲莖 水精爲枝 珊瑚爲條 碼碯爲葉 硨磲爲華 紫金爲實
(ある宝樹は銀の根、瑠璃の幹、水晶の枝、珊瑚の小枝、瑪瑙の葉、シャコの花、金の実でできている)

或有寶樹 瑠璃爲本 水精爲莖 珊瑚爲枝 碼碯爲條 硨磲爲葉 紫金爲華 白銀爲實
(ある宝樹は瑠璃の根、水晶の幹、珊瑚の枝、メノウの小枝、シャコの葉、金の花、銀の実でできている)

或有寶樹 水精爲本 珊瑚爲莖 碼碯爲枝 硨磲爲條 紫金爲葉 白銀爲華 瑠璃爲實
(ある宝樹は水晶の根、珊瑚の幹、メノウの枝、シャコの小枝、金の葉、銀の花、瑠璃の実でできている)

或有寶樹 珊瑚爲本 碼碯爲莖 硨磲爲枝 紫金爲條 白銀爲葉 瑠璃爲華 水精爲實
(ある宝樹は珊瑚の根、瑪瑙の幹、シャコの枝、金の小枝、銀の葉、瑠璃の花、水晶の実でできている)

或有寶樹 碼碯爲本 硨磲爲莖 紫金爲枝 白銀爲條 瑠璃爲葉 水精爲其 珊瑚爲實
(ある宝樹はメノウの根、シャコの幹、金の枝、銀の小枝、瑠璃の葉、水晶の花、珊瑚の実でできている)

或有寶樹 硨磲爲本 紫金爲莖 白銀爲枝 瑠璃爲條 水精爲葉 珊瑚爲華 碼碯爲實
(ある宝樹はシャコの根、金の幹、銀の枝、瑠璃の小枝、水晶の葉、珊瑚の花、メノウの実でできている)

此諸寶樹 行行相値 莖莖相望 枝枝相準 葉葉相向 華華相順 實實相當 榮色光燿 不可勝視 淸風時發 出五音聲 微妙宮商 自然相和
(これらの宝樹が整然と並び、幹も枝も葉も花も実も、すべてつりあいよく揃っており、華やかに輝いている様子は、まことにまばゆいばかりである。ときおり清らかな風がゆるやかに吹いてくると、それらの宝樹はいろいろな音を出して、その音色はみごとに調和している)

この語源に基づいて集めた素材で作った七宝ブレスや七宝ネック

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